尻オムレツ

I've got a crush on Johnnys .

残酷なまでに真っ直ぐで不器用な三十路少年

関ジャニ∞渋谷すばるが、ジャニーズ事務所を退所すると公表してから5日が過ぎた。

突然の発表があったあの日のことは、今でもはっきりと覚えている。日本から離れている私にそのメールが届いたのは、現地時刻で正午を迎える直前だった。

 

関ジャニ∞のメンバーから、大切なお知らせがあります。」

 

これまでの経験から、その不吉なフレーズがどれほど重要な報告を暗示しているのか、理解するのに時間はかからなかった。数日前に自信をもってスルーしたはずの記事が頭をよぎる。

 

渋谷すばるジャニーズ事務所を辞める。

 

こんなにも飲み込めないフレーズは初めてだった。日本を離れてからまだ1年も経っていないのに、ジャニーズ界隈だけをみても様々な出来事があった。その中でも、というより、長くなってしまった自分のファン歴上最大の衝撃だった。

関ジャニ∞7人になったとき、大倉忠義がコンサートを欠席したとき、もう二度と味わいたくないと涙した出来事以上のことを、まさかすばるくんから受けるとは思ってもいなかった。

 

今まで「永遠に続くものなんてない」と理解し、「あとで後悔しないようにその瞬間を大切にする」ということをモットーにジャニーズのファンを続けていたつもりだったが、やはりどこかで「関ジャニ∞は大丈夫」という思いがあったのだろう。それは、関ジャニ∞が、渋谷すばる本人が幾度となく固く約束していてくれていたからだ。グループとしての成長を感じたとき、ソロ活動が増え始めたとき、不穏なネタが出回ったとき、ファンにとって不安因子となる事案が発生したとき、どんなときでも「関ジャニ∞渋谷すばる」としてその揺ぎなき決意を発信してくれていた。

昔、アイドルをいつまで続けるかという質問に「とりあえず35歳までかな」と答えていたすばるくん。当時は35歳なんて遠い話だと思っていたし、その後も「関ジャニ∞渋谷すばる」であることを何度も何度もアピールしてくれていたから忘れていた。あれはすばるくんが自分に言い聞かせていた言葉だったのだろうか。35歳を過ぎて人生を考え、翌年1月には退所を決意したという。すばるくんが肯定し続けてくれた未来は、本人の手によって壊された。

 

正直、怒りすら覚えた。渋谷すばるのファンになってから、何があってもその存在に対して感じたことのない感情で頭が真っ白になった。

怒り、悔しさ、悲しみ、無念さ、喪失感、妬み、

何とも表現できない感情の中で、何よりメンバーに対するこの仕打ちに失望した。発表から今日まで何を見てもこの言葉が出ていないのが不思議だったが、あえて言わせてもらえば、「裏切られた」という思いでやるせなくなった。

 

その一方で、関ジャニ∞渋谷すばるとしての活動が終わることへの悲しみが怒りを上回った。フラフラがなくなったときの喪失感は大きかったが、今思えばすばるくんが関ジャニ∞から抜けるわけではないし、これで大倉くんも安心するだろうと納得することができた。

 

最近ソロでの音楽活動が増え、関ジャムで様々なジャンルの音楽に刺激を受け、完全アウェイの野外フェスを経験し、芽生えた何かがどんどん膨らんでいったのかもしれない。しかしそれらは、あくまでも関ジャニ∞渋谷すばるだったからこそ経験できたものではないのか。詳しいことは公にされていないが、退所後の具体的なプランがないのであれば、音楽の追究以外に退所の理由があるのではと疑ってしまう。それほど今回の件については、「なんで???」が溢れている。

泣き疲れてうたた寝するたび、起きたときに現実味が薄れる。しかしスマホを開くたびに現実なのだと突きつけられる。その繰り返し。何をする気にもなれず動かないせいでお腹もすかない。何かを食べても味気ない。これまでしんどいときに助けてくれた人が、今度は酷く重いものを与えて去っていく。 

 

不仲説を払拭するようなメンバー同席の異例会見も、退社理由が(一応)明確なのも、某記事に責任をもって否定しているのも、ツアー申込開始前の公表なのも、正直どうでもいい。もう全てどうでもいい。すばるくんが事務所を離れる事実に比べたら、それ以外のことに重要性なんて感じられないほどに頭が重い。海外にいるがゆえに周りに分かち合える友達もおらず、ただ悶々と頭を抱えて涙を垂れ流すばかり。

 

今年の夏頃には、6人の新曲を集めたものではなく、ベストアルバムを引っ提げてのツアーが始まるらしい。現実を受け入れるにはあまりにも事が早すぎる。そもそも、今回のことを受け入れられる日なんてくるのだろうか。少なくとも今は、共感も理解も納得もできていない。関ジャニ∞から離れたすばるくんを、または、すばるくんがいない関ジャニ∞を肯定してしまったら、すばるくんの20年を超える活動はなんだったのかなと、長い年月をかけてファンをこじらせてきた面倒くさい私は思考してしまう。

 

 

正直、退社後すばるくんにはしばらく公の場には出てきてほしくない。SNSで生存確認なんてもってのほかだ。渋谷すばるが抜けて落ちていく関ジャニも、逆に上がっていく関ジャニ∞も、関ジャニ∞から離れて落ちていく渋谷すばるも、逆に上がっていく渋谷すばるも見たくない。

 

もう本当に何も考えたくないし、何も見たくない。どこを見ても会見や関連ニュースが目に入り、ここまでグループが注目されるようになった今になってなぜ、とまたしんどくなる。なんなら応援ツイートや考察ツイートを目にするのもしんどい。なぜそんなにすぐ前向きになれるのか、なぜ他者にまでポジティブさを強要するのか意味がわからない。過去に私が遊びで繋げた画像でRTやらイイネを集めているツイートをみてゲロ吐きそう。

あちこちからメッセージを受け取りましたが、既読スルーしていますスミマセン。ぶっちゃけ、たいして好きじゃない人、他にメインで追い掛けているグループがある人、関ジャニ∞から降りた人ほどメッセージをくれて傷を抉ってくれるなよと思ってしまいましたスミマセン。自分だって無節操にジャニーズ追い掛けてるくせに、究極に荒んでいるとはいえ、これは本当に反省していますスミマセン。ひとり言ですら呟けない状況で、誰かと対話する余裕がなかったんです。

 

とりあえず、しばらくSNSから離れます。帰国する頃には浮上する、できるかな。

 

 

 

 

 

 

ここからは、4月15日から数日経ち、落ち着いてきた今の心境。

 

 

 

正直、数年前までなら今回のような発表を受けても「ついにきたか…」と受け止め方が違っていたと思います。でもそんな時期を過ぎて、すばるくんの言葉で関ジャニ∞の存在が肯定されるようになりました。最近ではファンサまで覚えたのかと動揺させられるほど、ファンに向けて手を振ったり苦手なウインクをしたり。すばるくん本人が関ジャニ∞としての活動を楽しんでいるように見えて、私は何よりもそこに驚きホッとしていました。だからこそ、今回の発表には心底ガッカリしたし、勝手だなと怒りを覚えました。

 

怒りに任せてどうでもいいと言いましたが、過去に前例のないという、メンバー揃っての会見は確かに正解だったと思います。私のように本人の言葉しか信じないヤツにはもってこいです。だからといって納得はできないけれど、少なくともすばるくんの意志は伝わってきました。相変わらず不器用な人なんですね。

すばるくんの意志を尊重する、人生の門出として背中を押してあげたいと話しながらも、今でもメンバーが納得しておらず、引き留めたい気持ちでいる様子に安心しました。発言そのものもそうですが、表情とのアンバランスさがファンの気持ちを代弁しているかのように見えたからです。

 

 

  「とりあえず生きていてくれればいい」というのはまた別次元の話だと思うんです。

私は、ジャニーズ事務所にいることよりも、アイドルとして働くことよりも、関ジャニ∞渋谷すばるとして活動を続けてほしかった。すばるくんが関ジャニ∞として生きる未来を憂いてしまったことが悲しいんです。甘えたっていいじゃないですか。むしろ頼れる仲間がいるって素晴らしいことじゃないですか。これまですばるくんが守ってきたもの、守られてきたものはなんだったのでしょう。これまで何年も何度も守り支え合ってきたメンバーに、あのような顔をさせたことは個人的にどうやっても許せません。ただ、嫌いにもなれません。大倉くんの言葉そっくりそのままですけど。いや、本当にそれしかない。大倉くんの表情や言葉に救われました。

 

誰よりも先に海外で関ジャニ∞をアピールしたはずのすばるくんが、グループを抜けてソロで海外に出るなんて、世の中本当に何があるかわかりません。

すばるくんが決断したなら応援するよ!頑張ってね!なんて私はとても言えません。少なくとも今は。

 

でも、自分を押し殺して歌うあの頃には戻ってほしくないのも本音です。

 

関ジャニ∞の活動を振り返って楽しかったと言われたら

あの渋谷すばるに自分のジャニーズ人生を一言で振り返って楽しかったと言われたら

そんなこと言われたらもう何も言えないじゃないですか。

所詮ファンですから、結局会見を見て場外でギャアギャア騒ぐことしかできません。

 

 

 

私としては、すばるくんのボーカリストとしての実力が云々とかどうでもいいんです。

歌は渋谷すばる最強の武器だけど、最高の武器はすばるくん本人です。

 

 

体に気をつけて。

とりあえず、いってらっしゃい。