←エムウェーブ→
2015年8月8日(土)、私は信州長野に降り立った。
「日本の屋根」といわれ「森林セラピー認定箇所国内1位」の長野県で自然浴をするわけでもなく、温泉に浸かるわけでもなく、歴史的建造物を眺めるわけでもなく、美味しい郷土料理や果物を堪能するわけでもなく、男性アイドルのライブイベントに参加するためだけに長野の地に足を踏み入れた。男性アイドルのライブイベント、具体的にいうと「関ジャニ∞リサイタル お前のハートをつかんだる!」の長野公演である。
そもそも全国の8地方都市を回るこのツアー、全24公演もあるのにどうして私は長野を選んだのか。
2009年に行われた同グループのライブツアー「関ジャニ∞TOUR 2009 PUZZLE」の長野公演が最高に熱かったことが今でも私の記憶に強く残っている。数年後のエイトの日*1に長野でリサイタルやるぜ!といわれたらそりゃ張り切って出陣するしかない。
前置きが長くなってしまったが、重要なのはリサイタルが行われた会場である。2009年は「長野ビッグハット」で行われたが、2015年の会場に選ばれたのは「長野エムウェーブ(長野市オリンピック記念アリーナ)」だった。ジャニオタ界隈では悪名高いことですっかり有名になってしまったこのアリーナ会場、今年は嵐のアリーナツアー「ARASHI Japonism Show in ARENA」で利用されることが発表され、TLをザワザワさせた。追い打ちをかけるように顔認証システムまで導入されることが判明し、嵐ファンが気絶していたことは記憶に新しい。(少なくとも私のTL上では数名が気絶していたよ)
去年も今年も度々エムウェーブ事情について質問を受けることから、会場リポートとして需要があるのだろう。すでに多くのジャニオタがエムウェーブ情報をシェアしているのになぜ今?という感じだが、自分の記録としても残しておきたいと考え、久しぶりにブログにログインしたというわけである。それではいってみよー!
『真夏の長野でおったまげ!!~帰宅困難者で溢れた長野駅、試されたエイター側の対応力~』
錦戸くんも思わず言っちゃったよ「気をつけて帰ってねー!」
長野市オリンピック記念アリーナ「エムウェーブ」とは?
1998年に開催された長野冬季オリンピックでスピードスケート競技会場として日本中を沸かせたのが「エムウェーブ」。冬は世界を代表するアイススケートリンクとして、夏は多彩なエンターテイメント会場として、“2つの顔”でスポーツ・音楽・文化・イベントなど、様々なシーンに対応できる長野県内最大級のアリーナ空間としてご利用いただいています。
元々はスピードスケートの競技会場として作られたと知れば、あのだだっ広い長方形型のアリーナスペースにも納得がいく。気になる収容人は20,000人!!固定席は約6,500席で、可動スタンド2,420席、ロールバックスタンド624席、スタンド他3,456席という内訳らしい。
公式HPを読んで驚いたのは、エムウェーブとビッグハットの管理会社は同じだということ。
長野市から管理運営を受託しているのが「株式会社エムウェーブ」で、
平成18年度から長野市オリンピック記念アリーナ「エムウェーブ」の他、長野市若里多目的スポーツアリーナ「ビッグハット」、長野市若里市民文化ホールを長野市から指定管理者して運営を受託しています。
ちなみに2015年8月のビッグハット、22~23日に「信州環境フェア2015」が唯一開催されたイベントだったらしい。一方、エムウェーブは意外にも予定びっしり。
↓ビッグハット イベントスケジュール↓
↓エムウェーブ イベントスケジュール↓
ビッグハットではなくエムウェーブが多く選ばれる理由に興味があるため、ご存知の方がいればぜひ教えて頂きたい。
交通アクセスについて
地方の交通手段が限られるのは当然であり、遠征組はその点を理解した上でチケットを確保する。エムウェーブへ行く手段は車かバス、主にこの二択。遠征組であれば長野駅からバスまたはタクシーを利用することになる。公式HPによると、長野駅からエムウェーブまでの所要時間は15分。多くの人が「混んでたらタクシーでも使っちゃおうかな☆」と計画を立てていたはずである。そもそもバスやタクシーに乗れない事態になるとは誰も予想していなかった。
長野駅に到着し改札を出て左に進むと歩道橋があり、その下にバスの停留所がある。町バスもあるが、会場まで直通のシャトルバスが便利だ。片道700円と少々お高いため、人数が多ければタクシーの方が安く済むだろう。
長野駅東口からエムウェーブ行きの臨時シャトルバスが40〜50台出ているみたい。当日券は片道700円で、仮設の券売所で片道または往復券を購入できます。バス停付近は長蛇の列ですが、意外と回転は早いようですね。現場からは以上です。 pic.twitter.com/R9hGY5aNFA
— えぃり (@to00er1) 2015年8月8日
この日臨時バスとしてシャトルバスが増便しており、40~50台が長野駅と会場を往復していた。…が、エムウェーブのキャパは約2万人。普段より多いバスとタクシーの行き来で道は大渋滞、回転が早いといっても限界がある。この時点で帰りの混雑を予想して怯んだことを覚えている。
以下、エムウェーブの問題点を箇条書きで挙げていく。
- エムウェーブのキャパに対し、長野の交通網が追いついていない。そのためイベント客が利用する乗り物が不足、それをカバーしようとバスやタクシーを増やした結果が大渋滞。
- シャトルバスの待ち時間3時間、渋滞を抜けて会場に到着するまでに30~40分を要す。なんとイベントの公演時間よりも長いのだ。バスやタクシーの利用を諦めて真夏の炎天下徒歩で向かうと約1時間かかる。
- ジャニーズ事務所とエムウェーブが駐車場を封鎖、渋滞に拍車をかける。
- 公演が終わり会場を出ると真っ暗闇、田舎の街灯のなさハンパない。客を誘導する案内板もなければ係もいない。ファンが機転をきかせ、スマホのライトや声掛けで安全を呼びかける。「段差ありまーす」「バス乗り場は左でーす」「ナポリタン食い過ぎたー」
- バスの乗口が1箇所(2日目は2~3台ずつ)しかなく、回送で戻ってきたバスが列を成して待機しているのが大変惜しかった。
タクシーの運転手さんと車庫に戻っていくシャトルバスを見送りながら話してたんだけど、リサイタルに限らず増便しても移送が追いつかないのは毎度のことでなかなか改善されないみたい。バスに乗車できるのは終演後90分までという当初の予定は大幅に過ぎて、今日は22時半頃に車庫に戻っていってた。
— えぃり (@to00er1) 2015年8月8日
- 規制退場や交通面の不便さが重なり、新幹線や電車の最終便を逃す人が続出。駅チカのホテルは満室、都会では頼りになるカラオケやネカフェもない。バスがねぇ!電車もねぇ!ホテル・カラオケ・ネカフェもねぇ!なんにもねぇ!と吉幾三も驚きの田舎っぷりを体感する。
満席のはずなのに指定席ガラガラなんだけど大丈夫?あと8分で発車だよー! pic.twitter.com/O37hnpaIhF
— えぃり (@to00er1) 2015年8月9日
- それにしても客誘導が下手すぎるエムウェーブ。会場内では左右分かれ道で
← アリーナ →
知ってるわwwwww何ブロックかを教えてくれwwwwww
前日のクレームを受け、2日目は矢印が増える。いやいや、そういうことじゃない。会場外では「→→→」ばかりでその先に何があるのかは行ってみないとわからず、広い会場敷地内で遭難するところだった。
初日の状況から2日目はアンコの途中で退場をするファンが続出、錦戸くんの「気をつけて帰ってねー!」を背中に受けて駅へ急ぐ人たちを私も見送った。
以上、交通アクセスと人員配置についてエムウェーブの問題点を挙げた。細かいところを突くとキリがないが、とにかくエムウェーブはイベント事に不慣れ極まりないようだ。SMAPがこけら落とし公演で利用したときも渋滞で苦労したらしい。それ以来ジャニーズ事務所とエムウェーブは疎遠だったはずだが、なぜ昨年関ジャニ∞がエムウェーブを押さえてしまったのか。今後のジャニーズ事務所やコンサート事務局、イベント会社、警備会社、エムウェーブなど関連会社が提示する改善策に期待したい。
エムウェーブについては記事にしたいと常々考えていたが、書き始めたら長くなることはわかっていたため控えていた。…が、アイドルのイベント会場で珍事が起きた場合、ファンのマナーがどうたらこうたらといわれることは少なくない。あの日のエムウェーブに関してはむしろファンは頑張ったんだよ!!!ということをお伝えしたい。また、あの2日間3公演に参戦した同士とはお互いの努力を称えたい!!!というわけで今更ブログに書き殴ったわけである。あーーー疲れた。
ここまでダラダラ並べてから言うのもアレだが、私は長野が大好きである。穏やかな環境が地元に似ているのか、大変な思いをしてもあの清々しい空気は忘れられない。次に行くときはぜひ観光を楽しみたいと思っている。
最後に、
お盆シーズンにエムウェーブを利用される嵐ファンの皆さん…頑張ってください…。
*1:毎年8月8日はグループ名にちなみエイトの日とよばれ、メンバーやファンに大切にされている。